雨漏り

外壁から雨漏りする4つの原因と対処方法を詳しく解説

「雨漏り」と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは「屋根」ですが、実は外壁からも発生します。しかし外壁から侵入した雨水は下に向かって垂直に移動するので、気がつくのが難しいものです。

そこで今回は、

「外壁から雨漏りする原因はあるの?」

「雨漏りしたらどうすればいいのか知りたい」

と疑問を感じている人に向けて、外壁から雨漏りしているときに見られる症状や、原因と対処法まで詳しく解説していきます。

外壁から雨漏りしているときに見られる症状

外壁から雨漏りしているときには、以下のような症状が見られます。

  • 壁紙にシミができている
  • 窓枠から雨水が落ちてくる
  • 壁紙がカビてはがれてくる
  • 壁紙が湿っぽくカビ臭い

外壁から侵入した雨水のほとんどは、外壁を取り付ける際に設置された防水シートで遮断されます。防水シートの破損や劣化などが原因でさらに内側に侵入しても、断熱材に吸収されるため、部屋の中まで水がしみだすことはよほどでなければありません。

つまり、室内の壁に症状が発生しているときには、雨漏りがすでに深刻な状態になっていることが考えられるのです。

外壁から雨漏りする4つの原因と対処法

ここからは、外壁から雨漏りする4つの原因と、それぞれの対処法を解説していきます。

コーキング材の劣化

サイディングなど外壁材の継ぎ目は、コーキングと呼ばれるゴム状の建材で隙間が埋められています。コーキング材は耐用年数が5〜10年と短く、経年劣化して硬化してくることが特徴です。硬くなってやがてヒビ割れたり隙間がすいたりすることで、雨水の浸入を防げなくなってしまうのです。

コーキングは外壁材の継ぎ目だけではなく、サッシと外壁の隙間にも使用されています。防水効果を果たせなくなると、窓枠からの雨水の浸入が発生します。

 対処方法

コーキングが劣化してきたら、既存のコーキングを取り除き新しく打ち替えることが雨漏りを防ぐためには重要です。サッシ周りなど打ち替えができない場合には、既存コーキングの上から増し打ちを検討します。

 h3:モルタル外壁のヒビ割れ

モルタル外壁にヒビが入っていると、雨水が侵入して雨漏りの原因になります。外壁のヒビ割れには種類がありますが、塗膜表面に発生するヘアクラックと呼ばれる髪の毛ほどの細かなヒビ割れなら雨漏りの心配は不要です。しかし0.3mmを超えるヒビ割れは、雨水が建物の内部まで侵入し、雨漏りだけでなく構造にまで影響を与える可能性があるため早めの対処が必要です。

  対処方法

ヒビ割れが軽度であれば、シーリング材を充てんすることで雨水の浸入を防げます。しかしヒビ割れが重度なものだと、専用カッターでU字やV字にカットしたうえでシーリング材を充てんし、塗装を施す必要があります。

窯業系サイディングの反りや変形

窯業系サイディングは、継ぎ目のシーリングや表面塗装が劣化することで吸水・乾燥を繰り返し、反りや変形が発生することがあります。外壁材が壁から浮いた状態になってしまうと雨水が浸入し、雨漏りの原因になります。

 対処方法

窯業系サイディングが変形してしまっている場合には、外壁材そのものを張り替える必要があります。変形が発生している部分を張り替えて、全面的に再塗装を施すのがおすすめです。

 水切り金具のサビや劣化

家を建てるときには、違う部材同士が接合する箇所から雨水が浸入するのを防ぐために、「水切り金具」が取り付けられています。水切り金具を壁に接合している釘がサビてしまったり、金具自体が劣化してサビや腐食が発生したりしてしまうと、雨漏りすることがあります。

 対処方法

水切り金具を固定しなおす、サビを落として塗装しなおす、接合部分にシーリングを施すといった対処が必要です。

外壁の雨漏りは塗装だけでは対処できない

外壁の雨漏りは、塗装だけで対処することはできません。室内の壁にシミができているような雨漏りは、外壁だけではなく内部の防水シートがなんらかの理由で役割を果たせていないことを示しています。内部の状態を確認することなく表面だけ塗装をしても、雨漏りを止めることはできないのです。

そのため詳しい調査をすることなく、「塗装をすれば雨漏りが止まる」と安易に進める業者は避けるのが無難です。雨漏りは信頼できる業者に調査を依頼し、原因を突き止めたうえで対処することが大切です。

雨漏りの調査と修繕は専門業者に依頼しよう

外壁の雨漏りは原因を突き止めるのがとても難しいものであり、雨漏りに詳しい業者であるほど安易に塗装を進めるようなことはしないものです。塗装は雨漏りを「予防」するものであり、雨漏り自体を止めるものではないためです。

外壁は防水機能がなくなる前に定期的に塗装メンテナンスを施し、もし雨漏りがしてしまった場合には信頼できる業者に調査を依頼し、原因を突き止めたうえで対処してもらうようにしましょう。

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