現代は技術が進歩したことで家電製品が増え、コンセントが不足しがちです。逆に、それをご存知のお施主様が、心配のあまり「コンセントを作り過ぎる」ということも起こっています。
コンセントの過不足は「新築の失敗」関連のトピックスによく上がります。それだけ見落としが多く根深いということですが、何か予防する方法はないのでしょうか。
本記事では、コンセントの過不足問題を整理しながら失敗しにくくなる方法をご提案したいと思います。これから新築される方は、参考にしてください。
注文住宅で意外と多いコンセントの後悔
まずは、新築でよくあるコンセントの失敗例をご紹介します。そのあと、対処方法を考えてみたいと思います。
コンセントの不足
コンセント問題で一番多いのが「不足」でしょう。
現代は自動掃除機やスマートスピーカーなど、日々生活家電が増え続けています。去年までの生活スタイルを参考にコンセント数を考えると、しばしば足りなくなることがあります。
とくにテレビ周辺やキッチン、洗面台周りはその傾向が顕著です。AV機器や便利なキッチン家電、身なりを整える家電は「ここ2~3年で増えた」という方が多いのではないでしょうか。
直近では、新型コロナの影響で自宅にワークスペースを設ける方が増えています。ここでも、パソコンやプリンター用のコンセント不足が発生しています。
そもそもコンセントがない
いざ暮らし始めると「ここにもコンセントがあったらな」と思うことがあります。たとえば、玄関。電動自転車のバッテリー充電用やアロマポット用、クリスマスツリーの電飾用に2クチコンセントが1つあると便利です。
クローゼットの中にもコンセントがあると、コードレス掃除機の充電用に使えます。枕棚の上にも作っておけば、モデムやルーターを置くことができます。
他にも、外壁や駐車場、食卓の近く、寝室のベッド脇、階段の踊り場にもコンセントがあると重宝します。意外と見落としがちですので、ぜひご検討ください。
必要以上にコンセントを作り過ぎた
新築されるお施主様の中には「コンセントは作れるだけ作ったほうがいい」とお考えの方がおられます。
中には、お手持ちの家電用や掃除機をかけるとき用だけでなく、なんとなく大量に設置したがる方もおられます。しかし、あまりにもたくさん付けすぎると見た目がよくありません。
コンセントもお金がかかりますので、使わないコンセントが多すぎると後悔してしまいます。適数・適所を心がけましょう。
コンセントの位置が低すぎた
一般的に、コンセントは床上25~30cmぐらいのところに設置することが多いです。しかし、これでは不便なところがあります。
例えば、テレビボード用なら天板より上にあった方が使いやすいでしょう。ワークスペースも、机の天板より上に1つは欲しいところです。
掃除用のコンセントも、高めの位置にあった方が抜き差ししやすいでしょう。設置高さは全て同じではなく、各所の使い方を考えて決めるとよいです。
コンセントで後悔しないためには、どうすればいいのか?
コンセントの設置数の目安は、おおよそ「畳数×0.5個(2クチコンセント)」くらいです。しかし、適切なコンセントの数は住人のライフスタイルで変わります。
数だけでなく、設置する高さも検討が必要です。そうなると「暮らしてみないとわからない」ところもあるでしょう。ですが、可能な限り新居の暮らしをシミュレーションすることで、失敗や後悔を減らすことができます。
間取りのプランが完成したあと、電気配線の打合せまで時間があります。その間に、現在の生活をプランの間取りに当てはめて想像してみましょう。コンセントの過不足を減らせるかもしれません。
経験豊富な建築会社から、アドバイスを受けることも大切です。おの手この手を尽くして、家づくりを楽しみましょう。