住宅ローンを借りるときに注意していただきたいのが、金利と借入額です。「何を当たり前のことを」を思われるかもしれませんが、具体的に何をどうしたらいいのかご存じない方が多いです。 そこで、今回は住宅ローンで後悔しないための借り方をご紹介します。特に注文住宅は高額になりやすく、住宅ローンの借入額もふくらみがちです。本記事をご覧いただき、参考にしていただきたいと思います。
注文住宅の住宅ローンで失敗リスクを減らすコツ
さっそく、住宅ローンの失敗リスクを減らす借り方をご紹介していきましょう。 なお、お手元に住宅ローン計算アプリをご準備いただくと、より理解していただきやすいと思います。有料でも「iLoan Calc」のような高性能で使いやすいアプリをおすすめします。
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失敗するリスクが下がる住宅ローンの借り方
では、住宅ローンの失敗リスクを下げる3つのポイントをご紹介しましょう。 まずは【堅実な借入額にする】です。借入上限額を決めるときは、3つの数字「年収、金利、返済負担率」を使います。金利は、実際の貸出金利より2~3%高め。返済負担率は低めの25%以下(年収の4分の1)で計算しましょう。 続いて【月々の返済額は家計の負担にならない額にする】です。借入額は、融資上限額めいっぱい借りてはいけません。融資上限額以下で、月々の返済額が家計の負担にならない額にしましょう。 最後は【0.1%でも低い金利で借りる】です。3000万円を35年ローンで借りるとき、金利1.0%と0.9%では総返済額が58万円も変わります。必ず複数の金融機関で審査してもらい、金利を比較しましょう。
家計の負担になる住宅ローンは後悔のもと
住宅ローンでは「堅実な借入額」や「家計の負担にならない借入額」がとても大切なので、もう少し詳しく解説します。 住宅ローンの審査では、あらかじめ審査金利や返済負担率が決まっています。つまり、ほぼ年収で借入上限額が決まるのです。これは、裏を返せば「各ご家庭の支出状況を見ていない」ということです。銀行は、あなたの家計まで深く考慮していません。 たとえば「年収500万円で年間支出480万円」のご家庭と「年収500万円で年間支出360万円」のご家庭は、同じ借入額でよいのでしょうか?きっと「豊かに暮らせる返済額」が違うはずなので、そこはしっかり自分で管理する必要があるのです。
住宅ローンはけっして怖いものではない
本記事をご覧のみな様の中には「住宅ローンは破たんが怖い」とお考えの方がおられるかもしれません。しかし、住宅ローンは基本的に破たんしにくい設計になっているので、ご安心ください。 まず、銀行が住宅ローン審査で使う「審査金利」は実際の「貸出金利(実行金利)」より高いです。これは、先述のとおり「堅実な借入額」になる方向に働きます。 それに、そもそも銀行は簡単にデフォルト(貸し倒れ)を起こすような融資はしません。まんがいちデフォルトが増えると金融庁の調査が入り、審査体制に不備が見つかれば一定期間業務停止になります。 保証会社から元本が補償されたとしても、利息収入がなくなります。審査に通ったのなら、破たんリスクが低い借入額であると考えてよいでしょう。
住宅ローンを無理なく完済するために大切なこと
最後にもう一度「住宅ローンで気をつけるべきこと」をおさらいしておきましょう。 まず、高めの審査金利で計算すること。それから、月々の返済額が家計の負担にならない額にすること。そして、わずかでも金利が低い銀行から借りることです。 せっかく注文住宅を建てたのに「旅行に行けない、外食できない、子供たちの好きな学校に行かせてやれない」などとなったら本末転倒です。住宅ローンは、無理のない返済計画で借りましょう。