間取りを工夫すると、子育てがしやすくなるのをご存知ですか?本稿では「子育てしやすい家の間取り」について解説しますので、子育て世代のパパさんママさんは、ぜひ最後までご覧ください。
子どもは、生活の中でたくさんのことを学んでいきます。子どもがのびのびと成長できて、親は子育てを楽しめる……そんな間取りがつくれたら素敵ですよね。
本稿では、子育て中の世帯にご検討いただきたい間取りのアイデアを7つご紹介します。そのアイデアを参考に、あなたのご家族にあった間取りを考えてみませんか?
子育てしやすい家の間取り
さっそく「子育てしやすい家の間取り」のアイデアを7つご紹介していきます。どれも奇をてらったものではなく、よく採用されているアイデアです。
もしも、あなたのご家族にも合いそうでしたら、ぜひご検討ください。
ママが見渡しやすいLDK空間
幼いお子様からは、できるだけ目を離したくないもの。キッチン・ダイニング・リビングのどこにいても、全体が見渡しやすいと便利です。ですので、子育て世代のキッチンは、クローズドな個室よりオープンキッチンが人気です。
ただし、キッチンには火気や調理器具など危険なものがいっぱいあるので、お子様が近づけないように工夫したいところ。ペニンシュラ型のオープンキッチンにすると、ベビーゲートが付けやすくなります。
LDKの大きさは、14帖以上が使いやすいでしょう。狭小地でLDKが小さくなる場合でも大丈夫。設置する家具を最小限にすれば、子育てしやすいスペースが取れます。
たとえば、リビングにソファやテーブルがなくても意外と問題になりません。来客はダイニングで対応すればOKです。リビングから家具がなくなるとお子様がケガしにくくなり、プレイマットを敷くだけですぐに遊び場が作れます。
広めの玄関・洗面所・バスルーム
子どもが小さいうちは、家の中でもよく親子が一緒に行動します。ですから、玄関・洗面室・風呂は混雑しがち。少し広めの大きさにしておくと、動きやすいでしょう。それぞれ1坪(2帖)以上あると使いやすくておすすめです。
お子様が小さいうちは、泥だらけで帰ってくることも。玄関近くにスロップシンクがあると、手洗いや汚れ物洗いができて便利です。洗面台は、二人が並んで使える幅があると朝の混雑時に役立ちます。
玄関に土間の収納
玄関にクローゼットがあると、とても便利です。小さいお子様がいるご家庭は、土足で入れるように土間にしておくとよいでしょう。
土間の収納には、いろいろな外用品が置けます。コートと一緒にベビーカーや公園で遊ぶおもちゃ、キャンプ道具などを片づけておけます。
土間については、こちらでも詳しくご紹介しています。気になる方は、あわせてご覧ください。
》注文住宅で取り入れたい「土間のある家」のメリットとデメリット
子どもたちの私室は、あとから仕切る
子どもたちの部屋は、成長に合わせて仕切れると便利です。まだお子様が小さいうちは、仕切らず大きな部屋にしておくことで、こんなメリットがあります。
- 子どもと両親が一緒に寝られる
- 広い空間で兄弟姉妹が一緒に遊べる
- 家族で使えるワークスペースにできる
でも、クローゼットは子どもたち専用にしておきましょう。自分専用の収納があると、自分のものは自分で片付ける練習ができます。
子どもたちそれぞれに「ひとりの時間」が必要になったら、大きな部屋に壁を作って2部屋にわけましょう。仕切る前から仕切った後のことを想定して「窓・コンセント・照明」など問題が出ないように設計しておきます。
壁ではなく、収納家具で仕切る方法もあります。家具だけで仕切れば、壁の造作やクロス(壁紙)を貼る工事が要りません。
毎日必ず顔を合わせる動線
お子様が中学生になるころ、私室で過ごす時間が増え、家族がひとつの空間で過ごす機会は減ってくることでしょう。そのときに備えて、顔を合わせる機会がなくならないよう動線で工夫しておきたいところです。
お子様が玄関から子ども部屋に行くとき、子ども部屋からトイレに行くとき。必ずリビングを通るような間取りにしておけば、自然と顔を合わせることになります。
これを実現するためによく採用されるのが「リビング階段」です。ただし、リビング階段は上階から冷たい空気が降りて来やすく、キッチンのニオイやケムリが上がりやすい欠点もあります。ドアやロールスクリーンを付けるなど、対応策が必要です。
プライベートで使える外部空間(お庭や屋上のテラス)
感染症対策で外出しづらいとき、お庭があると便利ですよね。子どもたちと土いじりをしたり野菜をつくったり、食育だけでなく情操教育にもよいでしょう。
お庭が取れない狭小地では、屋上にテラスをつくってみてはいかがでしょうか。屋上は、こんなことに使えます。
- 屋上リビング・ダイニング
- キャンプ気分が味わえる
- 家庭菜園・ガーデニング
- 大きな洗濯物が干せる
- 子供やペットの遊び場になる
お庭や屋上があれば、夏はプールもできます。小さなお子様がいるご家庭なら、お庭や屋上はなにかと重宝するスペースです。
屋上テラスについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。屋上テラスが気になる方は、あわせてご覧ください。
適所収納
子育て期は、家庭がモノであふれやすくないでしょうか。パパもママも忙しく、とくに共働き世帯はお片付けの時間が取れません。
そんなご家庭には、各部屋に各部屋で使うモノがしまえる収納があると便利です。しまうモノにあった奥行き・幅・高さの収納があると使いやすく、あまり家具を買わなくて済みます。
収納内には、必要に応じて照明やコンセントがあると便利です。ロボット掃除機の充電場所をつくるご家庭も増えてきました。
部屋がモノであふれると、なぜか気分もガサガサと落ち着きがなくなります。穏やかな気持ちで子育てするために、適所に収納を設けてみてはいかがでしょうか。
子育てしやすい家の間取りまとめ
子育てしやすい家の間取りで、ご検討いただきたいポイントを7つご紹介しました。もういちど、おさらいしておきましょう。
- ママが見渡しやすいLDK空間
- 広めの玄関・洗面所・バスルーム
- 玄関に土間の収納
- 子どもたちの私室は、あとから仕切る
- 毎日必ず顔を合わせる動線
- プライベートで使える外部空間(お庭や屋上のテラス)
- 適所収納
いずれも実現させると子育てに役立ちます。費用がかかるものもありますので、ご予算と相談しながら、可能であれば取り入れてみてはいかがでしょうか。
子育てを意識した間取りにすると、親御様のご負担も減りますよ。弊社の実例もご覧ください。